2007年02月14日

伊勢道と三本松

 霊石山一帯を「伊勢」と呼んでいたらしい、というMAYSTORMさんの情報を1年前にネット検索で見つけて以降、筆者もこれが何に基づくものかを懸命に追ってきました。調べていくと、この情報が誤りでないことがよくわかってきました。
 やはり八上では、伊勢とのつながり、とりわけ京都府福知山市大江町の元伊勢内宮とのつながりが強いようです。地理的には非常に離れています。しかし、以前にも指摘したとおり、八上は京都府福知山市大江町の元伊勢の真西に位置しています。(筆者がこのようなことに全く気づかないうちから元伊勢に心惹かれていった理由がなんとなくわかったような気がします。やはり先祖のDNAを引き継いでいるのでしょう。)
 八上郡と法美郡の境にある峠、三本松にはかつてその名のとおり三本の松があり、そこには参宮記念の地蔵があります。弘化3年(1846年)と刻まれていることから、ほんの150年前まで伊勢参りが盛んだったことがうかがえます。この「参宮」とは、大江町の元伊勢への参宮を示すものでした。(ときに元伊勢を参拝した後、三重の伊勢に詣でる人もいたようです。)
鳥取市の若桜街道がその名のとおり、町の中心部から八上の若桜へ通じる街道であり、三本松はその途中の郡境で、八上に入ってからはその道は八東往来、若桜往来、「伊勢道」とも呼ばれていたそうです。特に若桜の中心部から氷ノ山越えまでの道が「伊勢道」と呼ばれていたようです。ゆえに、旧八東町(3箇所)や若桜町内(3箇所)の旧街道の分岐点に、伊勢道を示す道標が設置されていたのです。智頭・用瀬方面からの伊勢参宮者もおそらく綾木峠を越えて八東からこの往来へ合流したようです。以前紹介した西野神社のある智頭町山形地区にも伊勢参宮の燈篭があり、どうやら智頭方面の人たちも、氷ノ山越えで元伊勢を目指していたようです。智頭方面から三重の伊勢に行くならば当然、参勤交代にも使われていた岡山へ南下する因幡街道を使うはずであり、わざわざ氷ノ山越えで向かったのは元伊勢を目指したのにほかなりません。まさに「元伊勢道」です。
 城光寺縁起に基づけば、三本松近辺が天照大神と八上の白兎が出会ったところのようであり、天照大神が行宮の地として最初に設営しようとされたのは、門尾の山頂辺り、つまり、現在風力発電の風車が設置されている辺りではないかと思われます。(筆者の勝手な想像です。)そこよりも、もっと国を見渡せる行宮にふさわしい所があることを、八上の土地の神、白兎は天照大神に知らせようと、大神の御装束の裾を口に銜(くわ)えて、そこからさらに南西の伊勢ヶ平へと、福本、池田、土師百井、米岡を経由して、導いたのでしょう。私都(きさいち)=私部(きさいべ)の地名由来もそのころが起源かもしれません。
 そしてしばらく伊勢ヶ平に行宮された後、お帰りの道としてお通りになった船岡・八東・若桜・氷ノ山越えの道がそのままそっくり、後の伊勢参りのための伊勢道と呼ばれるようになったのではないでしょうか。
 天照大神が八上においでになり、その時お通りになり、お帰りになった道をたどって元伊勢まで詣でることは伊勢参りの盛んだった頃、因幡の人にとって、この上ない楽しみだったのだろうと思われます。
先日ここを訪れたとき、地元の門尾の方が、この伊勢道について研究されていることを知りました。将来的にこのルートを「元伊勢街道」として整備されると良いでしょう。
 話が少しそれますが、実は福知山市大江町の元伊勢には地元の郷土史家の研究によれば、実在された天照大神の遺跡があるようです。稲葉の人々もここが数ある元伊勢の中でも、本当に由緒のあるところだということを、感じ取っていたに違いありません。
 ところでこの伊勢道、という名称は、法美郡(鳥取市)や兵庫の但馬方面にはあったのでしょうか。

三本松
posted by yakamihakuto at 23:51| Comment(2) | TrackBack(0) | 伊勢 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
青森の少名彦神社検索から来ました、鳥取県の歴史に載っていた安徳天皇八頭隠れの姫路遊女弔い行列絡みですか?瀬織津姫。 東京文京区松尾芭蕉が河川工事監視人をしていた目白台下に水神社があって祭神は瀬織津姫、懇情も皇太子時代連れ立って参拝してますよ小さな社ですが(出版社の一覧に載ってない) 
Posted by 鍛冶屋 みこと明彦 at 2012年12月09日 18:34
 鍛冶屋 みこと明彦様、こちらのサイトにコメント、ありがとうございます。
 少しご質問の趣旨がよくわからないところがあります。
 遊女弔いについてお聞かせください。
Posted by 白兎の小使い at 2013年03月10日 19:24
コメントを書く
お名前:

メールアドレス:

ホームページアドレス:

コメント:

※ブログオーナーが承認したコメントのみ表示されます。
この記事へのトラックバックURL
http://blog.seesaa.jp/tb/388410097
※ブログオーナーが承認したトラックバックのみ表示されます。
※言及リンクのないトラックバックは受信されません。

この記事へのトラックバック
×

この広告は1年以上新しい記事の投稿がないブログに表示されております。